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Top Interview|20xx年 未来の働き方 DEA社 椎名茂CEO(前編)

2020.11.01 | George&Company,Inc.
グローバルコンサルティングファームの代表(PwC Japan代表取締役社長、KPMGコンサルティング代表取締役副社長)を歴任し、ゲームチェンジャーとして世界を変えるべくブロックチェーンの技術を基盤としたスタートアップに飛び込んだ椎名茂氏。

DEA社(シンガポール)は既に3つの取引所で上場し、EU認可のフィンテック企業「Simplex」社との事業提携や、中国アリババグループAlibaba Picturesとのパートナーシップ契約を締結するなど破竹の勢いで大きな注目を集めている。今後、サードパーティーのゲームメーカーの参画や独自のマンガのリリース等を行うことで、PlayMining経済圏を拡張していき、3年後に1億人ユーザーの獲得を目指していく。同社が手がけるブロックチェーンエンターテイメント事業は、「楽しさをお金で買う」のではなく、「楽しんでお金を稼ぐ」というこれまでになかった新しい経済圏を創出し、どのように「未来の働き方」を大きく変えていくのだろうか。

|DEA社のビジネスモデル

青山:破竹の勢いで増々注目を集めているDEA社が手掛けるPlayMining経済圏とはどのような仕組みでしょうか?ゲームに課金するのではなく、「ゲームで楽しんで稼ぐ時代」というのはどういう事でしょうか。

椎名茂氏(以下、椎名):PlayMining経済圏では、PlayMiner(ユーザー)は、まずゲームで遊ぶことでコインを稼いでいくんです。稼いだコインを使ってデジタルアートオークションで欲しいデジタルカードを購入します。購入したカードはゲーム内でさらに強いカードとして使えるようになるんです。またオークションで購入したカードは、カードの希少性に応じて相場が作られ、価格が変動します。つまり、安いときに購入し、高いときに販売することで差額益が生まれることになります。さらに溜まったコインはOKEx等のDEAPcoinが上場している暗号資産取引所で他の通貨と換金することが可能です。これまでの「ゲームに課金する」のではなく、まさにゲームが「楽しんで稼ぐもの」に変わり、楽しむことの「対価」が「報酬」となります

青山:発想が画期的ですし、既に実現してしまっているところがすごいですね。また、日本で人気のIP「日本の給料&職業図鑑」の出版権、ゲーム化権等を含む全権利を獲得しましたね。さらに、日本で40万部を売り上げた人気書籍である「職業図鑑」を世界各国でローカライズし出版事業を行うというのは、どういう意味があるのでしょうか?

椎名:「日本の給料&職業図鑑」はこれまで士業や会社員として定番の職業から、ユーチューバー、ライバー、プロブロガー、コスプレイヤーなどといった新しい職種まで幅広く取り上げている点が特徴ですね。また「職業」はどの国、地域においても普遍的に通用するコンセプトで、日本だけでも2,000種類といわれる「職業」を、「日本の給料&職業図鑑」ではすでに800種類もキャラクター化し、書籍にまとめています。DEA社は日本のみならず、世界中の人たちの「職業」における理解を深め、互いの「職業」に対して尊敬を生むという社会貢献にも繋がるのではと考えています。

青山:私も購入しましたが、世の中にはこんなに「職業」があるのかと驚きました(笑)また、著名な漫画家も特別寄稿されているのは凄いですね。

椎名:そうですね、「サラリーマン金太郎」の本宮ひろ志さん、「東京大学物語」の江川達也さん等、ほか有名漫画家や人気絵師が描き下ろしてくれています。皆さんとても好意的でした。

青山:こちらの「ワールドフラッグス」も多くの反応があったようですね。当初、旗の登録のなかった国々からの問い合わせもあったとか?

椎名:「ワールドフラッグス」で世界の国旗や文化に興味をもってもらえているようです。国旗の由来や意味をまとめ、各国の文化やことわざも掲載しています。旗をイケメンのキャラクターで擬人化していて、身長や性格、名前なども入れ、妄想も交えて紹介しているんですよ。反響が各国からあり、未だ擬人化できていない国の大使館から、何故うちの国はないんだ?早くしてほしい、という問い合わせも実際あったぐらいです。

青山:「絵」は世界的な共通言語ですもんね。各国の理解に繋がる教育要素も含んでいますね。

DEA社が創り出す未来の働き方とは

青山:DEA社が生み出す新しい経済圏は未来の働き方をどのように変えていくのでしょうか?

椎名:将来的にPlayMining経済圏が確立することで、間違いなく今までとは違う世界が生まれてくると思います。現在だとYouTuberやe-スポーツのプロが楽しんでやっていたことの延長線上が「職業」となっていったように、PlayMiningで稼ぐ人たちをPlayMinerと呼んでいるのですが、このPlayMinerがどんどん増えていくことで、「ゲームで楽しんで稼ぐこと」それが職業となっていくのだと思います。

青山:一昔前であれば、YouTuberやe-スポーツで活躍する人材が「職業」として成り立つなんて夢にも思いませんでしたからね。これまでの「働く」という価値観を大きく根底から覆しそうですね。

椎名:将来的には好きな事が仕事となりそれを「職業」にしていくんだと思いますね。好きなことがない人は自分で作り出すかもしれません。リアル及びバーチャル世界の両方で。

後編に続く。

➀椎名さんが考える未来の働き方とは?

②未来はハッピーか?

椎名茂|プライスウォーターハウスクーパース代表取締役社長、KPMGコンサルティング代表取締役副社長を歴任後、Digital Entertainment Asset Pte.LtdのCEO。慶應義塾大学理工学部訪問教授, 日本障害者スキー連盟会長。